オルソケラトロジーを受けるには

オルソケラトロジーを始めるまでの注意点

オルソケラトロジーについてお話をしてきましたが、メリットばかりを話していては、本当にオルソケラトロジーについて知っていただくことはできませんので、オルソケラトロジーを始めるまでの注意点についても少し、お話をしておきたいと思います。

 オルソケラトロジーは、専用のレンズを着用したまま寝ていただくことで、朝起きてから裸眼で過ごすことができる近視の矯正治療の一種です。オルソケラトロジーのリスクにつきましては、ほかのページでお話していますので、ここでは割愛させていただきますが、オルソケラトロジーを始めるまでに、いくつか注意をしておいていただきたいことがあります。

 オルソケラトロジーが日本に本格的に入ってきたのは2000年になってからのことで、オルソケラトロジーの本場であるアメリカに比べて、まだまだその認知度は低く、オルソケラトロジーの施術をすることができる眼科の病院の数も非常に少ないのが現状です。オルソケラトロジーの施術をすることができる眼科の病院の数が少ないということは、それだけトラブルが起きてしまったときに適切な対処をしてもらえる病院が少ないということになります。これは、どんな最新医療においても言えることですから、何もオルソケラトロジーだけがそうであるというわけではありません。しかしながら、まだまだ発展段階にある最新医療分野のひとつであるということはいえますから、何かがあったときにすぐに診ていただくことができるように、できるだけ家の近くにオルソケラトロジーの施術をしてもらえる眼科の病院がある方が安心して施術を受けていただくことができるのではないかと思います。

 オルソケラトロジーは、ほかの施術とは違い、定期的な検診が必要になる治療です。一度病院に行って、レンズを処方してもらえばそれで終わりというわけではありません。オルソケラトロジーは今のところ、保険適応外の自由診療になっていますので、基本的にオルソケラトロジーで使用する特殊な「高酸素通過性コンタクトレンズ」は、使用後は、病院に返却しなければならないことになっています。つまり、レンズを購入するというよりは、オーダーメイドでレンタル用のレンズを作ってもらうという形に近いのです。もちろん、オルソケラトロジーを続けるのであれば、オルソケラトロジーのレンズの寿命が来るまで、レンズをご自分で管理してお使いいただくことができるようになっています。しかし、オルソケラトロジーを続けている間は検診に行っていただくことになりますので、オルソケラトロジーの診療はしたいけれど、新幹線などに数時間乗らないとオルソケラトロジーの診療をしてくれる病院がない、という方にはなかなかおすすめすることが難しい診療であると考えられます。

 また、オルソケラトロジーは先ほどから何度もお話をしておりますように、特殊なコンタクトレンズを寝ている間に着用することで一時的に正視の状態に近づける治療法になっています。オルソケラトロジーは、コンタクトレンズの使用ありきの治療法になりますので、コンタクトレンズが目に合わないという方やコンタクトレンズの着用経験がない方は、本格的にオルソケラトロジーを始められる前にテストレンズの着用をさせてくれる病院をお選びになるとよいでしょう。コンタクトレンズの使用に慣れている方であれば、オルソケラトロジーにもそれほど抵抗はないと思いますが、コンタクトレンズ未経験であるという方の中にはまず、ご自分がコンタクトレンズを入れるに適しているのかがわからない方もいらっしゃると思います。つまり、コンタクトレンズを入れたときの感覚も想像することができない方が多いのではないかと思います。テストレンズの使用には、数万円程度のお金がかかる場合もありますが、病院によってはキャンペーンなどで、1週間無料でレンズを試させてくれるところもあるようです(ただし、この場合も数千円程度の診療費はかかります)ので、そういったところをお探しになられて、まずは試してみてはいかがでしょうか。オルソケラトロジーを途中であきらめられる方の多くは、コンタクトレンズの使用に支障がでてしまった方です。コンタクトレンズを使ったことがない、という方は必ずテストをされることをお勧めします。オルソケラトロジーはコンタクトレンズを寝ている間に目に入れることが必要になる治療法ですから、コンタクトレンズが苦手な方には向かない治療法であるということがいえます。また、定期的な検診や、毎日のレンズのお手入れなども必要になる治療法です。

 オルソケラトロジーを始められる際には、最初にお医者様による適性検査を受ける必要もあります。これは簡単な問診とともに、近視や乱視の度合いを調べ、オルソケラトロジーを利用することで、視力の回復を見込めるのか否かを判断するものになります。近視や乱視が非常に強い場合や、ひどいドライアイの症状をお持ちの場合は、オルソケラトロジーに挑戦することもできない場合がありますので、注意していただきたいと思います。